FOMCとは何か、メンバー構成や一覧をご紹介します
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アメリカの経済を左右するFOMC。
アメリカの政策金利や金融政策を決定している会議です。
アメリカの経済を左右するということは、そのまま世界の経済を左右します。
FOMCはまさに、世界経済の浮沈を握るものすごい会議ですね。
では、そのFOMCやメンバーはどういうものなのかご紹介します。
もくじ
FOMCとは
FOMCとは「Federal Open Market Committee」の頭文字を取ったものです。
日本語では「連邦公開市場委員会」と訳されます。
ここではアメリカの景気判断をしています。
不景気のときには景気刺激策を検討し、好景気のときには行き過ぎないように調節する。
そんな機能を持っています。
FOMCの分かりやすい機能の一つが「政策金利の決定」です。
数字で出るので分かりやすいですね。
基本的に不景気のときには政策金利を下げ、好景気のときには上げていきます。
この政策金利によってドルストレートのレートが激しく上下することもあるので、大注目されています。
FOMC後の会見も破壊力がありますが、後日公開される議事録。
議事録で今後の方針が見えてくると、大きく相場が揺れ動くこともあります。
ちなみに日本でいうと、日銀金融政策決定会合が同じ位置付けです。
FOMCのメンバー
世界経済を左右するFOMCですが、そのメンバーはどうなっているでしょうか。
確認してみました。
特に影響力があるのが投票券を持つ12人のメンバーです。
この12人の構成はFRBの理事が7人と各地の連邦準備銀行の総裁が5人です。
FRBの理事とニューヨーク連邦準備銀行の総裁の8人は常任メンバー。
ニューヨーク連邦準備銀行以外の4人の総裁は、毎年持ち回りで交代していきます。
では2022年の投票券を持つ12人のメンバーを見ていきましょう。
FRB理事
- ジェローム パウエル
- ラエル ブレイナード
- マイケル バー
- ミシェル W ボウマン
- クリストファー J ウォラー
- リサ D クック
- フィリップ N ジェファーソン
連邦準備銀行総裁
- ジョン C ウイリアムズ(ニューヨーク連邦準備銀行)
- スーザン コリンズ(ボストン連邦準備銀行)
- ロレッタ J メスター(クリーブランド連邦準備銀行)
- ジェームス ブラード(セントルイス連邦準備銀行)
- エスター ジョージ(カンザスシティ連邦準備銀行)
2023年にはニューヨーク連邦準備銀行総裁以外の4人が交代します。
- フィラデルフィア連邦準備銀行総裁
- シカゴ連邦準備銀行総裁
- ミネアポリス連邦準備銀行総裁
- ダラス連邦準備銀行総裁
この4人が投票券を持つこととなります。
FRBとは
FRBとは「Federal Reserve Board」の頭文字を取った言葉で、アメリカ連邦準備制度理事会と訳されます。
アメリカの中央銀行で、日本の日本銀行と同じ位置付けです。
ただ、FRBは委員会であり、銀行ではありません。
実際の業務は各地の連邦準備銀行が行います。
各地域の独立性・独自性が強いアメリカならではの制度ですね。
日本では日銀が一括して行いますから。
連邦準備銀行とは
連邦準備銀行とは、12の地域にある中央銀行です。
FRBで決定した金融政策を、実行していく組織です。
12の地域はこのようになっています。
- 第1地区 ボストン連邦準備銀行
- 第2地区 ニューヨーク連邦準備銀行
- 第3地区 フィラデルフィア連邦準備銀行
- 第4地区 クリーブランド連邦準備銀行
- 第5地区 リッチモンド連邦準備銀行
- 第6地区 アトランタ連邦準備銀行
- 第7地区 シカゴ連邦準備銀行
- 第8地区 セントルイス連邦準備銀行
- 第9地区 ミネアポリス連邦準備銀行
- 第10地区 カンザスシティ連邦準備銀行
- 第11地区 ダラス連邦準備銀行
- 第12地区 サンフランシスコ連邦準備銀行
各地域が中央銀行を持っている、というのは日本ではなかなか考えにくい制度ですね。
注目しすぎることはない!
FOMCは注目してもしても、しすぎることはない会議です。
これがアメリカだけでなく、世界経済を左右しますからね。
1年に8回開催されます。
そう多くはないので、しっかりチェックしていきたいところです!